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補聴器の掃除方法|必要な道具とお手入れの流れ、ポイント

  • 公開日:2021.11.25
補聴器 ヒント
補聴器

補聴器を耳穴に装着して使い続けると、しだいに汚れが付着してきます。耳垢やホコリなどの汚れを放置すると、機器の性能を低下させる原因にもなりかねません。こちらでご案内する方法で、ご自宅でクリーニングを行いましょう。もちろん、ご自身でのお手入れが難しい場合は、補聴器販売店へご依頼いただくことも可能です。 ここでは、補聴器の掃除に必要な道具や、お手入れの流れ、クリーニングのポイントについて解説します。毎日お使いになる補聴器を清潔に保ちましょう。

補聴器の掃除に使う主な道具

クリーニングクロス

まずは、補聴器の掃除に必要な道具を揃えましょう。補聴器のタイプによってお手入れ方法や使用できるツールが異なるため、お持ちの補聴器に合わせてご用意ください。

乾いた布

毎日の簡単なお手入れ用として使用します。タオルやメガネ拭きなど、清潔な乾いた布をご用意ください。補聴器を傷つけないよう、柔らかい手触りのものを選ぶのがポイントです。

ウェットティッシュ

※水分の使用が推奨されない機種では故障の原因となる恐れがあります。お使いの機種の取扱説明書やメーカーのホームページでご確認ください。

耳かけ型補聴器の場合は、アルコールを含まないウェットティッシュで表面を拭きましょう。一般的に、補聴器の表面がアルコールに弱い疎水性コーティング剤でコーティングされているためご注意ください。一方で、耳あな型補聴器の場合、すべての種類のウェットティッシュを使用可能です。

なお、ウェットティッシュの代わりに柔らかい布を使う方法もあります。布を水で濡らしたら、中性洗剤を含ませて固く絞りましょう。

ブラシ

補聴器に付着した耳垢やホコリ、化粧品パウダーの微粒子などを除去するために使います。購入した補聴器に付いてくることが多いので、付属品を確認してみましょう。新たにブラシを用意する場合は、毛が細くてサイズの小さい歯ブラシなどを使用するのがおすすめです。

メンテナンスキット

補聴器のお手入れ専用道具がセットになった、メンテナンスキットが市販されています。ブロアーなどの掃除用品だけでなく、電池残量チェッカーなどのツールが含まれる商品もあり、用意しておくと便利です。基本的に、メンテナンスキットは補聴器本体とは別売りになります。

補聴器を掃除する手順

補聴器を掃除する手順を解説します。補聴器の機能を保つために、ご自宅では以下の手順で適切なクリーニングを行いましょう。

STEP1:補聴器の電池を取り外す

初めに、必ず補聴器から電池を取り外してください。掃除中の誤動作を防ぐためです。電池の取り外し方法は補聴器により異なるので、取扱説明書などでご確認ください。また、電池交換時にはよく手を洗っておくことが大切です。手の汚れや皮脂が電池に移ると、性能の低下をまねくおそれがあります。

なお、多くの補聴器には非常に小さな空気亜鉛ボタン電池(空気電池)が使用されています。電池の寿命は3日前後~20日程度のため、予備の電池を用意しておくと良いでしょう。電池は、乾燥した涼しい場所に保管しておきます。適正な温度を超えると、エネルギーの損失、電池漏れ、破裂などのリスクに注意が必要です。電池の寿命を長く持たせるため、補聴器を使わないときはなるべく電源をオフにし、電池は取り外しておくようおすすめします。

STEP2:補聴器本体やパーツの表面を拭く

補聴器本体やチューブなどのパーツの表面をやさしく拭き取り、汚れを落としましょう。前述の通り、柔らかい布や、補聴器のタイプによってはウェットティッシュも使用可能です。

STEP3:パーツごとの汚れを落とす

パーツ別のお掃除をしたら完了です。お手入れした補聴器は、1時間ほど置いて乾燥させます。また、補聴器のクリーニング後、手洗いには石鹸もしくはアルコール消毒剤をお使いください。

耳かけ型補聴器の場合

耳せん(イヤモールド)部分を取り外し、洗浄しましょう。専用のクリーナーか、中性洗剤を含むぬるま湯を使えます。洗浄後はしっかりと水分を拭き取り、ブロアーで水滴を飛ばしてください。

耳あな型補聴器の場合

音の入口(マイク)・出口(スピーカー)部分の穴をブラッシングして、耳垢やホコリを除去します。穴が小さい機種の場合、専用のツールが必要なケースもあるため、あらかじめ専門店などでご確認ください。

ポケット型補聴器の場合

耳かけ型と同様に、耳せん(イヤモールド)部分を取り外して水洗いができます。洗浄後はしっかりと水分を拭き取り、ブロアーで水滴を飛ばしてください。

補聴器を掃除する際のポイント

雑菌

補聴器の掃除では、以下のポイントに注意しておきましょう。最後に、補聴器を安全にお手入れするために、押さえておきたいポイントをお伝えします。

耳垢やホコリが補聴器内部に入らないようにする

補聴器をクリーニングする際は、マイクやスピーカー部分の穴を下へ向けてブラッシングしましょう。上へ向けると、耳垢やホコリを内部に押し込んでしまうおそれがあります。また、強くブラッシングしすぎないことも大切です。補聴器のマイクやスピーカーの穴内部には、汚れ防止用のネット部分があります。ブラッシングによって傷つけないようご注意ください。

安定した机の上で掃除を行う

補聴器は精密機器のため、落下による衝撃で故障するリスクがあります。万が一、お手入れ中に落下した場合に備えて、コンクリートなど硬い床に置いてある机での作業は避けたほうが安心です。

掃除後は適切な方法で保管する

補聴器のお掃除が完了したら、乾燥剤入りの専用ケースで保管してください。電池は乾燥すると寿命が短くなるため、取り外して保存します。また、補聴器を入れたケースは、高温多湿の場所を避けて置いておきましょう。たとえば、ご自宅の洗面所やキッチンといった水まわり、直射日光の当たる場所などはNGです。湿気による危険が少ない場所をお選びください。

補聴器販売店で定期的に点検してもらう

補聴器販売店での点検・クリーニングの頻度は、1年に1回以上が目安です。店舗では、補聴器の専門家が専用器具を使用したお手入れを行います。また、日々の使い方やメンテナンス方法について質問・相談したり、アドバイスを受けたりできるのもメリットです。ご自身で掃除をするのが難しい場合は、プロにクリーニングをお任せしても良いでしょう。

補聴器の掃除は専門店にお問い合わせください

今回は、ご自宅での補聴器のクリーニングについてお伝えしました。補聴器のタイプによっては、お手入れの難度が高く、ご自身で行うのが難しい場合もございます。その際は、どうぞお気軽に補聴器販売店へご相談ください。また、補聴器は1年に1回以上を目安に店舗での点検が必要です。長く使い続けるために、ご紹介したポイントを参考にしてみてください。

  • 記事投稿者

    ヘルシーヒアリング編集局

    ヘルシーヒアリング編集局

    1. ポータルサイト「ヘルシーヒアリング(healthyhearing.jp)」の運営 2.「安心聞こえのネットワーク」連携サポート

  • 記事監修者

    若山 貴久子 先生

    若山 貴久子 先生

    1914年から100年以上の実績「若山医院 眼科耳鼻咽喉科」院長。■詳しいプロフィールを見る■

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