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補聴器ドームとは何のためにあるパーツなのでしょう?

  • 公開日:2022.07.06
補聴器
補聴器とドーム

補聴器のドームは耳かけ型のRITE(ライト)あるいはRIC(リック)と呼ばれるスタイルの補聴器用パーツです。ではこのパーツはどんな形をしていて何のためにあり、どんな役目があるのでしょう。どの程度の難聴の方に適したパーツなのかも含めて詳しくご紹介していきます。

 

補聴器ドームのおかげで、昨今の多くの補聴器がこれまで以上に優れた音質をユーザーに提供しています。

補聴器ドームとは何ですか?

補聴器のドーム 

ドームは、ベルやキノコのような形状をした小さく柔軟なシリコン製のパーツで、補聴器チューブの先端に取り付けて、耳の中にいれます。ドームはチップとも呼ばれます。

ドームは、耳に音を届ける小さなスピーカーを保護するために使用します。個々人の外耳道の形状や曲がりに合わせて、さまざまな形や大きさのものがあります。

ドームは通常、 耳のうしろにかけて使用するRITE(ライト:外耳道レシーバー)スタイルの補聴器とともに使用されます。このスタイルの補聴器はRIC(リック)と呼ばれる場合もあります。レシーバー(スピーカーのこと)は細いチューブに入ったワイヤーで補聴器に接続されており、ドームはスピーカーに装着します。聴覚ケアの専門家は、補聴器ユーザーの外耳道の大きさと長さに合った適切なドームとチューブを選定します。

こうしたスタイルは 「補聴器のスピーカーを外耳道内に入れ、回路とマイクは耳の後ろにかける補聴器本体に搭載する方法です。」 とフロリダ州ティタスビルにある認定補聴器専門家でContentment Hearing Careのオーナーであるトム・コンテント氏は説明しています。

補聴器ドームは私にあっているのでしょうか?

正しく挿入されていれば、通常ドームは見えません

ドームを使用する補聴器は、軽度から中等度の難聴者、特に、加齢に伴う難聴で最も一般的なタイプである加齢性難聴(高い音が聞こえにくい難聴)の患者に最適です。

ドームを使用する補聴器は一般的に小さくて、マイクと回路は小さな補聴器本体に収まり、耳の後ろにかけます。スピーカーは補聴器本体にワイヤーで接続されており、外耳道の奥に収まるように作られています。

高度から重度の難聴者には、このスタイルの補聴器はおすすめできません。むしろ、イヤモールドを使用する耳かけ型の補聴器の方が適していることがよくあります。イヤモールドは音を最も大きく増幅することができ、外耳道内の湿気による損傷も受けにくくなっています。

しかし、「多くの場合、補聴器の選択は患者と補聴器調整者の個人的な好みによります。」とコンテント氏は述べています。軽度から中等度の難聴者でも、希望すればイヤモールドを使用することは可能です。

補聴器ドームの長所と短所は何ですか?

長所

ドームを使用する最大の利点の1つは、外耳道内への収まりの良さです。低い音を補聴器を介さずに自然に耳に届けることができる 「オープンフィット」 と呼ばれる方式なので、低周波の音(雷や車のエンジン音など) を増幅する必要がない人に最適です。

「補聴器で重要なのは、耳がつまった感じにならないように補聴器にベント(空気孔)を開けておくことです」 とコンテント氏は述べています。これにより、自然な音が耳に入り通気も可能になります。「ドームを使うと自然に低い音は耳に入り、補聴器は高い音を増幅し、よりはっきりと聞こえることになります。このようにして、ハウリングなしで高い音をより良く聞くことができます。」

使用後はドームを毎晩柔らかい布で拭くだけで簡単にお手入れができます。(補聴器に付着した耳垢をやさしく取る方法)一部の補聴器メーカーはドームの形状とサイズを共有しているため、紛失や損傷した場合の交換も比較的安価です。

短所

「しかしながら、ドームは交換なしにずっと使い続けるわけにはいきません」 とコンテント氏は説明します。「ドームは2カ月から3カ月ごとに交換する必要があります。また、着脱の際に注意しないと、ドームがとれて耳の中に詰まってしまうことがあります。正しい使用法を守れば、そのようなことは起こりません。」

このような問題を予防するためには、補聴器のドームを交換する頻度や、お手入れの仕方について、医療従事者に相談してください。また、新しい補聴器に古いドームを使用しないでください。補聴器と古いドームが必ずしも互換性があるとは限らないので、ドームがレシーバにきちんと接続されず、外耳道に詰まってしまうこともあります。

また、ドームは耳あかや耳の中の水分によって損傷されやすくなっています。最後に、手先が器用でない方はドームのサイズが小さいと問題になる可能性があります。

適切に装着することがよい音質の鍵となります

補聴器の代表的な部品

多くの補聴器では、 スピーカーは補聴器のドームやチップにより保護されています。この柔らかいシリコン製のドームは耳の奥深くに収まります。また、ドームには様々なサイズがあります。

補聴器ユーザーが認定補聴器技能者やオーディオロジストなどの聴覚ケアの専門家と協力して、自身のニーズに合った補聴器を見つけることを、コンテント氏は推奨しています。補聴器が耳に適切にフィットしないと、痛みや不快感を引き起こすだけでなく、音が明瞭に聞こえなくなる可能性があります。そして、ハウリングを引き起こし、ピーという高い音を発生させることがあります。

「人それぞれ聞こえ方には違いがあるので、ケースバイケースでどのスタイルの補聴器があっているのか判断することが重要です」 とコンテント氏は述べています。

次のステップ

難聴と診断され、補聴器装用をすすめられた場合は、専門家と協力して、難聴の程度、生活習慣、予算にあわせて、補聴器を選んでください。

■本記事について

本記事は米国Healthy Hearingにて掲載された記事を、一般的な情報提供を目的として意訳、また日本国内の事情に沿うように加筆再編成したものです。本記事のコピーライトはhealthyhearing.com及びheatlhyhearing.jpに帰属します。本記事内に掲載された名称は、それぞれ各社の商標または登録商標です。また、出典や参照元の情報に関する著作権は、healthy hearingが指定する執筆者または提供者に帰属します

■英語版記事はこちらから

米国「HealthyHearing」2022年4月26日の記事「What is a hearing aid dome? How do I take care of mine?」(Debbie Clason 寄稿)

https://www.healthyhearing.com/report/52965-Hearing-aids-with-domes-are-they-right-for-me

  • 記事投稿者

    ヘルシーヒアリング編集局

    1. ポータルサイト「ヘルシーヒアリング(healthyhearing.jp)」の運営
    2.「安心聞こえのネットワーク」連携サポート

  • 記事監修者

    田中ちえみ

    田中 智英巳

    デマント・ジャパン株式会社 アドバンスト・オーディオロジー・センター・センター長、ハワイ大学マノア校 Adjunct assistant professor, 静岡県立総合病院 客員研究員、ASHA認定オーディオロジスト、ハワイ州オーディオロジスト。■詳しいプロフィールを見る■

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