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小児難聴とは?大人の難聴とどう違うのか解説

  • 公開日:2023.10.04
難聴
ボールで遊ぶ幼児

1000人に1人〜2人の出現頻度とされる小児難聴。先天的に発症しているケースが多い小児難聴では、早い段階で病気を確認し、適切に対処することが求められます。本記事では、小児難聴の原因や大人の難聴との違い、治療法について解説します。

小児難聴とは?

難聴とは、音の区別ができなかったり、聞こえが悪くなったりする病気です。小児難聴とは、子どもに起こる難聴のことを指します。0歳〜3歳の子どもの場合、音が発生しても反応せず、なかなかおしゃべりをしないなどの症状が現れます。3歳以降のお子様の場合は、単語を喋らず、何度も聞き返すなどの症状が出るのが特徴です。

大人の難聴の場合、外的な要因(音が大きい職場で仕事するなど)やストレスなどで後天的に難聴が発症する可能性があります。一方で小児難聴の場合は、先天的に発症しているケースがあり、早期発見・早期治療の重要性がより叫ばれています。なぜなら小児難聴を放置すると、言語発達に影響が出てしまい、社会性の獲得が難しくなるからです。

小児難聴の原因とは?

小児難聴は、先天的に起こるケースと後天的に起こるケースの2パターンがあります。

  • 先天性難聴
  • 滲出性中耳炎

それぞれについて、詳しく解説します。

先天性難聴

先天性難聴とは、生まれながらに難聴を抱えている状態のことです。

先天性難聴の主な原因は遺伝や妊娠中の感染・早産・奇形などと言われており、罹患者の50%以上は遺伝が要因とされています。

滲出性中耳炎

滲出性中耳炎とは、中耳内で分泌された滲出液が溜まることにより聴こえに影響を及ぼす病気のことです。小児難聴における滲出性中耳炎の主な原因は、アデノイド増殖症や副鼻腔炎などが挙げられます。

小児難聴を検査するための方法

幼児

小児難聴を検査するための1つの方法として挙げられるのが、新生児聴覚スクリーニング検査です。日本では2007年より、先天的に発症する小児難聴を発見するために、新生児聴覚スクリーニング検査が一般財源化されました。

新生児聴覚スクリーニング検査は、赤ちゃんでも検査可能であり、痛みがなく5分〜10分程度で終了します。言語能力が発達する前にスクリーニングしておくことで、難聴の早期発見・早期治療が可能です。

現在は、生後1ヶ月以内の赤ちゃんに対して検査することが推奨されており、年々検査数は上昇傾向にあります。2020年では分娩取り扱い施設における新生児聴覚スクリーニング検査可能施設は98.1%にまで増えています。

主な新生児聴覚スクリーニング検査は以下2つです。

  • OAE検査(耳音響放射)
  • 自動ABR検査(自動聴性脳幹反応)

それぞれの特徴を知り、最適な検査方法を選択しましょう。

OAE検査(耳音響放射)

OAE検査とは、耳にプローブを挿入して音刺激を与え、内耳から返ってきた反響音を検査する方法です。自動ABR検査より再検率が高いものの、所要時間は最短数秒で済む場合が多く、手軽に検査できます。

自動ABR検査(自動聴性脳幹反応)

自動ABR検査とは、眠らせた赤ちゃんにささやき声程度の音を聞かせ、内耳の蝸牛・聴神経・脳幹までの反応を自動判定する方法です。所要時間は数分程度かかるものの、再検率は約1%であり、軽度の難聴から発見できる方法とされています。

小児難聴の治療方法

小児難聴の治療法はさまざまです。小児難聴の主な治療法は以下の通りです。

  • 補聴器
  • 人工内耳
  • 手術

それぞれの治療法について解説します。

小児難聴の治療法①|補聴器

補聴器を装用する子ども

補聴器はマイクロフォンで音を拾い、聞こえの状態に合わせてアンプで増幅し、音を大きく聴かせるための機器です。現在では、小児にも対応できるよう音声強調を強化したり、雑音を抑制したりしている補聴器が販売されています。

小児難聴の治療法②|人工内耳

補聴器を装着しても音の聴き取りが困難であると判断した場合に、人工内耳の治療が必要になるケースがあります。外部機器と連動させることで、内耳の蝸牛神経を刺激し、聞こえを補助する機器です。近年では、装着しながらお風呂に入ったり、手術後にMRIが撮影できたりする機種もあります。

小児難聴の治療法③|手術

難治性の中耳炎などに対しては、鼓膜換気チューブ留置術や鼓膜切開などの手術が必要です。中耳炎などに対して、投薬などの治療を施しても改善しない場合に取られる治療法です。

まとめ

難聴とは、音の区別ができなかったり、聞こえが悪くなったりする病気です。

大人の難聴の場合、外的な要因(音が大きい職場で仕事するなど)やストレスなどで後天的に難聴が発症する可能性があります。

一方で、小児難聴の場合は、先天的に発症しているケースが多いです。原因としては、先天的に起こる先天性難聴がほとんどを占めています。先天性難聴を確かめるための1つの手段としては、新生児聴覚スクリーニング検査が有効です。

小児難聴の子どもに対しては、補聴器や人工内耳、手術などの方法で治療できます。

小児難聴は、放置すると言語発達に影響が出てしまい、社会性の獲得が難しくなります。

難聴によって悪影響が出ないよう、早期発見・早期治療が重要です。

  • 記事投稿者

    医療ライターゆし

    医療機器メーカー(東証プライム市場上場)の営業職に約10年間従事。日々、多くの医師やコメディカルと関わり合いながら、ライターとして多くの医療記事を執筆している。

  • 記事監修者

    高島 雅之先生

    『病気の状態や経過について可能な範囲で分かりやすく説明する』ことをモットーにたかしま耳鼻咽喉科で院長を務めている。■詳しいプロフィールを見る■

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