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難聴で高音が聞こえないと、日本語はどんな風に聞こえる?

  • 公開日:2018.03.13
難聴 聞こえの雑学 補聴器
散歩する男女

日本語は他の言語と比較して周波数帯の低い言語であると言われています。高い音を使う、あるいは低い音を使うという言語の特徴は、聞こえに難しさをかかえる難聴者にとって大きな要素となります。一般的な難聴の特徴と、言語のとの関係について見ていきましょう。

高音から聴力の低下が始まり、子音の聞き取りが難しくなる

線香

耳の奥にある「蝸牛(かぎゅう)」と呼ばれる小さな器官の中に、耳に入ってきた音を感知する有毛細胞があります。かたつむりの殻の形に似た蝸牛は、音の振動を、高い音を感知する部分から低い音を感知する部分へと伝えていきます。つまり耳の構造上、入り口側にある高い音を感知する細胞は振動する回数が多くなり、低い音を感知する細胞に比べると早く摩耗してしまいます。

そのため最も一般的な難聴の一つである感音性難聴になると、一般的には高い音から聞こえにくいといった状況がうまれます。感音性難聴は、加齢による有毛細胞の摩耗や聴神経の損傷などによって生じますが、摩耗は個人差もありどの音が聞こえにくいかは一人ひとりで異なります。感音性難聴は現在のところ根本的な治療法は存在しませんが、難聴の度合いに応じて、補聴器または人工内耳によってかなり効果的に聞こえの問題に対処することができます。

難聴で子音の聞こえが悪くなると言葉が不明瞭に

難聴のイメージ
  • 「ふ」「し」「しゅ」といった音
  • 「さ」「し」「た」「ち」などの子音
  • 「ぱ」「た」「ば」「だ」「が」などの子音

このような比較的高い周波数帯の子音はエネルギーが小さいので、「あ」「お」「う」のようなエネルギーの大きい低い周波数帯の母音によってかき消されます。*

そのため高い音の聞こえが悪くなると、一部の単語を理解するのが難しくなります。

かなわのとうさんは、ちねんまえ、イクをかった

という文章であれば、高い周波数の「が」「さ」「し」「バ」が聞きづらくなるため

かな●わの●とうさんは、●ちねんまえ、●イクをかった

という風に聞こえます。騒音の多い場所ではさらに、聞き間違いが起こりやすくなる可能性が高まります。
(※注:●は不明瞭に聞こえる部分)

難聴だから外国語の聞き取りが悪くなるとは言えない

日本語は周波数帯の低い母音を中心として構成していて、例えば外国語の一つ英語は周波数帯の高い子音を中心としています。ただし聞こえのメカニズムはとても複雑で個人差があるため、難聴になったからといって、一概に周波数帯の高い言葉や、外国語の聞き取りができなくなるとは言うことではありません。人の聞こえは、記憶や習慣とも密接に関係しており、配偶者、家族や知人の声など馴染みのある声はより聞きやすいとされます。このことは「聞きなれた相手の声に関する優位性」として既に実証されています。近年の研究では成人だけでなくよく知っている人の声を聞くことは、学齢期の子どもたちの話しことばの言語処理能力を向上させるもとされ、子供たちもまた話し手から得たことばの情報を蓄積しその後の聞き取りに活用していることが示唆されています。

脳が必要とする情報を補う補聴器の働き

靴ひもを結ぶ
補聴器はぴったりの一足を探し出すようなものです!

補聴器は文字通り聞こえを補うものですが、音の聞こえ方は、たとえ同じ場所であっても一人ひとり異なるもの。補聴器のサポートを借りるのであれば服や靴を選ぶとき好みに合いぴったりとフィットする一品を選ぶように、いろいろと試しながら、自分の聞こえ方にあった補聴器を見つけましょう。

補聴器の聞こえ、言語と聞こえの関係も気になりますか?

とある研究によれば、小さい音、特に小さな音声には、子音の情報など、その音が持つ意味に対する手がかりが含まれるとされています。通常の何気ない会話の中には小さな声の要素が約75%も含まれているとされ、会話の内容を理解して、全体を把握するために、小さい音の成分が聞こえることが必要です。*

特に日本語やヒンドゥ語のような主語(S)-目的語(O)-述語(V)の順になる言語では、文の最後に声量を上げる効果を持つ品詞が置かれることはありません。従って日本語のような言語では、文の終盤の音は"小声"と同質とされます。** 先進の補聴器ではこのような会話に含まれる小さい音を聞き取りやすくする機能を搭載した製品もあります。どんな音を小声と感じるかもまた個人によって千差万別ですが、言語の特質を意識した調整を行うこともより快適な聞こえを取り戻していただく一助となるかもしれません。先進の補聴器に関する情報はお近くの補聴器専門店へご相談いただけます。


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    ヘルシーヒアリング編集局

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