2020.01.20公開

うっかり補聴器を壊したりなくしてしまう、驚くべき原因とは?

横たわる犬

公式な数字ではないものの米国のとある企業の調査では、失くしものまたは置き忘れたものを探すために、私たちは少なくとも1日10分、または年間約2.5日を費やしているとされています*1。

「お客様の補聴器の紛失や故障のもっとも多い理由は、飼い犬が補聴器をおもちゃと間違えて、噛んでしまうことです。」

聴覚ケア専門家として米国のテキサス州で補聴器専門クリニックを営むメリッサ・ダンチャック氏[Dr. Melissa Danchak, AuD, of Kos/Danchak Audiology(AUD)]は、補聴器の紛失についてこのように語っています。

「皆さんが思うほど、珍しいことではありません」と、ダンチャック氏は述べています。「通常でも、月に3人以上のお客様が補聴器を紛失されています。8人のお客様が補聴器をなくしたと連絡してきた月もあります。」 ダンチャック氏は、毎月50台上の補聴器をお客様に販売していますが、1人1人のお客様に補聴器を渡す際には、新しい補聴器を失くさないためのアドバイスを添えています。

この問題は日本国内でも同じです。補聴器メーカーのオーティコンにおいて耳あな型補聴器の製造に関するチームリーダーを務める、有澤利明氏によると「飼い犬が噛んだことが原因の修理依頼は週に1,2件は必ずあります。はげしく噛まれたことで修理が不可能な場合もあります。また、珍しいケースではありますが、最近、飼い猫によるいたずらによる補聴器の修理依頼も届きました。」と述べています。

補聴器のための習慣作りが鍵

散らかった部屋「一般的に、補聴器管理を習慣づけることで補聴器の紛失を減らせます。」と、先述のダンチャック氏は述べています。「はじめて補聴器をお客さまに手渡す際は、起きている間は常に補聴器をご使用いただくことを勧めます。装用している間は、補聴器をなくす可能性は低くなります。また、取り外した際は、専用の補聴器ケースや乾燥のためのドライケースに入れる、また充電式では充電器にセットする、これを習慣づけることで補聴器をなくす心配が減ります。補聴器のための習慣作りは、紛失を防ぐために重要です。」

疲れていてとにかく寝たいと思ったときでも、瞼を閉じる前に補聴器を外しいつもの場所に保管するこの習慣が大切です。ドライケースや充電器などを身近なテーブルなどにおいておけば大きな手間にはなりません。女性では、ポーチに補聴器ケースをいつも入れておくのもよいかもしれません。そうすれば外出時でも補聴器を補聴器ケースにしまう習慣を続けられます。

習慣づけをつい軽視してしまうことで、補聴器をなくす、またありえないような場所でご自身の補聴器を発見したお客様もいるとのこと。

「補聴器をカギと一緒にポケットに入れていた男性のお客様がいました。鍵を取り出したときに何が起きたか、想像いただけると思います。あるお客様では、ピーナッツを食べながら読書をし、お皿の近くに補聴器を置いていました。突然、彼女はいつもと少し違う歯ごたえを感じました。幸いにも彼女は補聴器を飲み込むことはありませんでした。」

補聴器、奇妙な場所で発見される・・

食器洗い機補聴器をうっかり落としてしまうということもあります。あるお客様はダンチャク氏に対し「補聴器をなくしてから数カ月間後に、食洗器の底で見つけた」と報告、また別のお客様は「補聴器をなくした日の行動を遡って、駐車場で補聴器を見つけた」と話しました。驚くべきことに、両方とも補聴器は無傷であり、そしてその後も適切に機能し続けているとのこと。

“補聴器を使用していないときは、安全な場所に置いてください。特に犬を飼っている皆さんは、大切なペットと補聴器の両方の安全を考慮してください。”

補聴器の紛失で最も多い原因について、ダンチャク博士は「ペットの犬が補聴器をおもちゃと間違えて噛んでしまうこと」と説明します。 「よくあることなのです。強く申し上げたいのは、特に犬を飼っている方は、補聴器を使用しないとき、犬の手の届かない安全な場所に補聴器を置いてください。」ご自身は犬を飼っていないかもしれませんが、家族やお友達が犬を連れて訪ねてくることもあります。そして、補聴器ケースに入れた場合は、蓋がしっかりしまっていること、また充電器も犬の手の届かない場所にセットください。また、ペットが補聴器の一部を飲み込まないように気を付ける必要があります。

電池にもご注意を!

補聴器やさまざまな電子機器に使われている小さなボタン電池は、ペットや小さな子どもたちにとっては魅力的。もしお子さんが電池を飲み込んだと思われる場合は、すぐにお近くの医療機関を受診ください。電池を含む誤飲事故が国内外ともに増加しています。

参考情報:政府広報オンライン「子供の誤飲事故にご注意を!」 

補聴器をなくしてしまった場合には?

オーティコン ONアプリどんなに気を付けていても、ときに補聴器をなくすことはあります。実際に補聴器を紛失した場合は、補聴器を探している間に、貸し出しなどの代替策があるかお買い上げの補聴器販売店へご相談ください。ただし、永遠に探し続けるわけにはいきません。

先進の補聴器では補聴器と専用の補聴器アプリ(スマートフォンが必要です)を併用することで「補聴器を探す」機能を活用できる場合があります。このようなアプリのメニューではスマートフォンとペアリングされている補聴器について、GPS機能を使って探すことができます。

しかしながら補聴器の紛失は、探すための時間や時にコストもかかり、また何よりも聞こえに不便さを感じることになります。補聴器の紛失のリスクを下げる有効で実際的な方法は、基本に戻り「補聴器を使用してない場合の保管方法を習慣づけること」にあります。また、補聴器がしっかりと耳にフィットすることを確認し、付け心地に違和感を感じた場合は、お買い求めの補聴器販売店へご相談ください。そして多くの補聴器販売店では、落下防止のためのセーフティコードといったアクセサリーも準備しています。

また、先進の補聴器について、ヘルシーヒアリングからもご相談いただけます

ヘルシーヒアリング事務局


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■英語版記事はこちらから

米国「HealthyHearing」2019年4月17日の記事「The dog ate my hearing aid! Surprising ways people lose their hearing aids」(US Healthy Hearing スタッフライターDebbie Clason寄稿) 

■参考文献:

*1 https://www.computersciencezone.org/virtual-lost-found/