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音は空気を揺らす振動、耳に聞こえない振動もあるので厄介 :音の雑学

  • 公開日:2021.04.21
音の雑学
大声の女性

オペラ歌手や芸人が声だけでグラスを割ってしまう様子をテレビやYouTubeで披露しているのをご覧になったことはありますか?これは「共振周波数」と呼ばれる物理を応用しています。音が耳に聞こえる「音」であることにとどまらず、物理的な「振動」であることを示しています。今回は振動としての音の性質にまつわるお話です。

 

1959年からテレビで放送されていた『少年ジェット』というドラマでは、主人公が大きな声で「ウーヤーター!」と叫ぶと空気が振動して敵が失神するミラクル・ボイスという必殺技がありました。道具が必要ではない必殺技だったので、あの当時は多くの少年達があちこちで自分も出来るのではないかと奇声を発していました。

そのようにSFでは時々、声だけで相手を倒す、あるいはモノが破壊されるという必殺技が登場することがありますが、そのようなことは実際に可能なのでしょうか。

コップ

流石にコンクリートなどを声だけで破壊することは無理ですが、薄いグラス程度ならば声の振動だけで割ることが可能で、それらの動画はYouTubeでいくつか見ることができます。

これは総ての物質に存在する「共振周波数」というものが関係しています。ガラスにも特有の周波数を受けとめる性質があり、それがピタリと合致した時に振動が増幅され、それが激しい振動へと変化して割れてしまうのです。

といっても、一定の周波数を長時間発生させることの出来る声楽家のような特殊な能力が必要で、同じ周波数の音が持続してぶつけられると振動が徐々に大きくなってガラスが割れてしまうのです。

ブランコを一定のタイミングで漕ぐと大きく揺らすことが出来るようなものだと思ってください。

イギリスのサルフォード国立大学の音響学科による共振周波数による説明と動画(外部サイトへのリンクです)

周波数は音の高さを計測する数値ですが、その振動は医療の現場で使われています。

医療用に使われる周波数は二種類あって、1秒に1~1200回振動する「低周波」と、1秒に10,000回以上振動する「高周波」に分かれます。

低周波は筋肉にピリピリとした刺激を与え、痛みの伝達を抑制する物質を分泌させるなど、筋肉のコリをほぐす作用があります。

それに対して高周波はピリピリ感が少ないのですが、低周波では届かないような筋肉の奥にまで直接届かせることができ、血管を拡張してコリをほぐす作用があります。

低周波は生活の中で悪さをすることもあり、突然、窓ガラスや家具がガタガタと揺れはじめる現象を引き起こします。昔は霊の仕業、ポルターガイスト現象だとも言われていましたが、実際には人間が感じる事が出来ない可聴周波数を下回った、20Hzよりも低い超低周波が発生している場合が多いそうです。

ロケット

発生理由は様々ですが、高架橋やトンネルを車や電車が通過した時、工場で大型のモーターが稼働している時、ダムが放水する時、ロケットが発射される時、さらに火山の震動などでも低周波は発生します。

そしてこれら超低周波は音としては聞こえませんが、空気の振動として遠く数キロ先まで届き、さらに窓ガラスや壁をすり抜けて家の中にある物がいきなり共鳴してガタガタ動き出すという悪さをすることがあるのです。

それだけでなく、耳では聞き取れないのですが超低周波に体が共鳴して、圧迫感や不安感を引き起こし、頭痛・筋肉痛・不眠症・船酔いに近い状態、ホルモンバランスを崩すなど悪影響を与えることもあるそうです。しかし数キロ先に原因があるとは思えないのでやっかいな現象なのです。


寄稿者:杉村 喜光(知泉)

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